Process Manager Pattern
まず初めに、「Process Manager パターン」とは何かを説明します。Process Manager パターンは、設計時点で必要なステップが明確でない場合や、ステップが順序立てられない場合でも、メッセージを複数の処理ステップを通してルーティングする方法を提供します。これは中央処理ユニット(プロセスマネージャー)を使用してシーケンスの状態を維持し、中間結果に基づいて次の処理ステップを決定します。
プロセスマネージャーパターンを使用すると、ハブ・アンド・スポーク(中心と放射状)のメッセージフローが生じます(図参照)。受信メッセージがプロセスマネージャーを初期化します。このメッセージをトリガーメッセージと呼びます。プロセスマネージャー内のルールに基づいて、最初の処理ステップ(処理ユニットAが実装)にメッセージ(1)が送信されます。ユニットAがタスクを完了すると、応答メッセージがプロセスマネージャーに送り返されます。次に、プロセスマネージャーは実行すべき次のステップを決定し、次の処理ユニットにメッセージ(2)を送信します。その結果、すべてのメッセージトラフィックはこの中央「ハブ」を通過することになります。この中央制御要素の欠点は、プロセスマネージャーがパフォーマンスのボトルネックになる可能性があることです。
プロセスマネージャーの汎用性は、同時にその最大の強みと弱点でもあります。プロセスマネージャーは任意のステップを順次または並行して実行することができます。そのため、ほぼすべての統合問題はプロセスマネージャーで解決することができます。同様に、この章で紹介したパターンのほとんどはプロセスマネージャーを使用して実装できます。しかし、すべての状況でプロセスマネージャーを使用するというのは過剰かもしれません。これはコアデザインの問題から注意をそらす可能性があり、かつパフォーマンス上のオーバーヘッドを引き起こす可能性があります。
なお、プロセスマネージャーパターンの設計と構成はかなり広範なトピックであり、フローチャートやビジネスプロセス管理に関連するパターンを全て説明するには限界があります。このパターンは主にルーティングパターンのトピックを締めくくり、ワークフローとプロセスモデリングの方向性を示すものとなります。gpt-4.icon
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